Occupational Therapist作業療法士

作業療法は、病気や事故で障がいを負った方、高齢のために身体や精神の機能が衰えた方、認知症の方などに対して、日常生活に必要な動作やその方にとって意味のある作業を獲得し、退院後の主体的な生活や社会参加ができるようサポートを行います。患者様に合わせて、必要な身体機能の回復、日常生活動作(食事・整容・更衣・トイレ動作・入浴)や家事動作(洗濯・掃除・調理・買い物)の実施方法の工夫、ご家族や社会資源など環境への働きかけなど、幅広い視点で作業療法を展開しております。

自宅にあるダイニングキッチンや和室が再現されたADL室では、退院後の生活を想定した実践的な訓練が実施できるようになっております。退院後の生活に近い環境で訓練ができるため、患者様やご家族様にとっても退院後のイメージがしやすく、不安や問題点の解決にも役立っております。

音楽療法

作業療法士が中心となり、週に1回、昭和音楽大学の学生さんと一緒に音楽療法を行っております。音楽の特性を活かし、心理的・生理的・認知的な面にアプローチをしております。普段は自発性の少ない方でも、一緒に歌ったり身体を動かしたり、楽しそうに笑顔で参加される姿が多く見られ、訓練室とは違ったリハビリテーションの効果が期待できます。

園芸療法

病院の周りにお花を植え、患者様にはリハビリテーションの一環として水やりなどの手伝いをお願いしております。
実際に参加して頂くことで、植物の成長や華やかさを感じ、長い入院生活の中で少しでも楽しみや癒しのひとときとなるよう工夫をしております。

低周波治療器IVES

麻痺した筋や筋力が低下した筋に電気を流し目的となる運動をアシストしたり、麻痺していない筋に電気を流し受動的に運動を誘発させ筋を収縮させる練習などを行い、リハビリテーションの効果を高めることができます。

デジリハ(Digital Interactive rehabilitation system)

デジタルアートとセンサーの組み合わせにより、体の動きに合わせて動物や電車・宝石などが飛び出したり動いたりします。普段のリハビリテーションにデジリハを併用し、エンターテインメントの要素を加えることで、患者様のモチベーションアップや継続的なリハビリテーションの実施が期待できます。上肢の機能訓練や高次脳機能訓練にも応用することができます。

過流浴装置 ワールプール

温熱の効果に加えて過流による物理的な刺激を与え、循環の改善を図る方法です。
骨折後の炎症期から脱した後の局所の血行不良、関節拘縮、疼痛、浮腫の治療に利用されます。

アームサポート MOMO

主に神経・筋肉系疾患や頸髄損傷の患者様を対象としており、わずかな力で滑らかに腕を動かせるようにサポートします。食事やパソコン操作、字を書いたり絵を書いたりと様々な場面で活用可能です。

装具療法

脳卒中後の上肢麻痺に対する一般的な装具は手首・手指に対する装具・スプリントが多くを占めます。
低下した機能を補ったり、保護したり、サポートするために着用する補装具であり、作業療法士が作製・装着・適応を行います。使用目的としては1)痙縮の軽減 2)痛みの軽減 3)変形の予防 4)浮腫の予防などが挙げられます。

ドライブシミュレーター

退院後、運転の希望がある方に対して、必要な高次脳機能評価を実施し、退院前に運転シミュレーターを用いて運転技能を確認し検査することが可能です。

※実際に車の運転をする際には、教習所での動作確認や警察への届け出が必要な場合がございます。